七度狐/大倉崇裕


七度狐 (創元クライム・クラブ)

七度狐 (創元クライム・クラブ)

落語シリーズ第二弾。とはいっても、一弾目が見つからなかったので、読むのはこれがはじめてなんです。



話の筋としては、田舎(杵柄村)でひらかれる落語会に急遽行くことになった落語季刊の記者、間宮緑。そしたら大雨で宿は陸の孤島。そしたら殺人が…。そしてその裏には古秋に関する様々なものが…。

大規模な警察が介入しないミステリーなので、この舞台設定は当然ですね。よって、舞台設定に新鮮味はありません。落語が関わっているのが珍しいくらいかな。

ただ、私の本を読むことに対する情熱が下がってきているようなので、何度か休憩を挟んで読みました。なので、人名表が欲しかったです。いきなり出てこられても、私は覚えられません。そしてまた噺家が多いので、本名と芸名があってややこしい。

よって、「まぁ…あぁ、何か、こんな人、いたんだなぁ」というスタンスで読んでました。すみません、覚える気が最初っからありませんでした。

なので、何が事が起こる度に、「えー、この人は誰」「たぶん、こんな人」状態。世界にはまれませんでした。殺害時間にかんする話も多いので、それも苦手なのです。

実行犯についてはめぼしはついてしまったけれど、真犯人は意外な人です。そういや、そんな伏線あったな、と思いましたよ。

けど、あれほど事件が起こるたびにこと細かく説明していたのに、推理が一ページぐらいですんでしまうのはどうなんだろう。実行の仕方についての説明が、ちょっとずさんで不満です。せっかく読んでいたのに、と。

うーん…。そして、最後の落とし方がホラー風味なので、うーん…。

芸に関する恐怖を語るのならば、物足りない、です。そして全体的にも、物足りないお話でした。


一弾目は連作短編のようなので、そっちに期待しようかしら…。