Fine days 恋愛小説/本多孝好


Fine days―恋愛小説

Fine days―恋愛小説

一ヶ月ほど前から本多孝好が読みたい病にかかり、やっと図書館で見つけてきました!
と、いっても、この本を読むのは二度目です。でも、ほとんど内容覚えていませんでした。
「恋愛小説」と冠されているとおり恋愛小説だと思います。ただし、かなり異流な。


全体的な感想としては、ミステリーじゃない
Missingやらを読んで覚悟はしていたので、驚きもしませんでしたが、これはミステリーではないだろう。いや、とても楽しいですよ。ちょっとSFが入ってて。
一番好きな話は「眠りのための暖かな場所」。
主人公の女性の性格と、人々の会話だけでも読む価値あります。とても楽しい。そして、かっこよく、潔い。
気づいてみると、この人の本の主人公はまともに見えて実は…。な人が多い。
いやいや、もしかしたら、脇役すべてが少しおもしろおかしい人なのかもしれない。
個性的、だけでは足りないけれど、そんな人々の恋愛なのか不思議な感情は、とてもおもしろかったです。
「シェード」の昔語りは奇妙な味があって、一番の恋愛小説だし。
「FINE DAYS」は作者の味がしみこんだ青春恋愛小説。ここに出てくる登場人物は、好きな人ばかりです。一番ミステリーらしい、かな。
「イエスタデイズ」は、切ない恋愛小説。一番、設定はミステリーなのに、ミステリーらしくない。
連作短編ではないので、様々な味が楽しめる一冊です。(この作者特有の何かが、全体をおおうように漂っていますけど)