パイナップルの彼方へ/山本文緒


パイナップルの彼方 (角川文庫)

パイナップルの彼方 (角川文庫)

山本文緒フェア(?)中の一冊。斬新なるOL物語なそうなのだけど。


比較対象がないのでわかりません。斬新なのかどうかが、さっぱり。
OL物語というと、「月曜日の水玉模様」なども入るのかな。
とりあえずは、そのOLのあり方を一番語っているお話だと思います。
軽やかに、主人公の人生を描いていくのは好感。
今回の主人公は「結婚する理由がさっぱりわからない人」。はじめの場面で、親友の結婚式を見つめながら、不思議に思うところがあります。
会社には尊敬できる先輩がいて、ちょっとうざったい女の子らしい後輩がいる。
口説いてくるおじさんもいるし、恋人ももいる。結婚した親友や、ハワイに飛んだ親友がいます。
でも、文庫の裏にあるあらすじは当てにしない方がいいです。映画のSWAT並みに、そこまでいくストーリーが長いですから。
波あり谷あり、些細なことで歯車が狂いだしたり。
それでも、最後になれば主人公や親友に「女性というものは結局、強いものなのだなぁ」としみじみ出来るお話でした。