陰の季節/横山秀夫


陰の季節 (文春文庫)

陰の季節 (文春文庫)


D県警シリーズ第一弾。この作者さん、名前もよく聞くし、家に何冊か本もあるのですが、読むの初めてでした。



実はここ2、3日、風邪を引いていて、微妙に頭がぼんやりしている状態で読んだのですが、読めちゃいました。

私は警察小説は挫折することが多いのですが、これはちゃんと読めましたよ。

中身は、殺人事件や生臭い事件ではなく、警察の裏にまつわる様々な話です。

天下りして期限を迎えたのに「やめない」と言い張る人や、似顔絵描きでお手柄をあげたのに失踪した婦警、とある警官がパブのママとできてるという文書がやって来たり…。主人公はいなくて、様々な人たちがシンクロしていきます。で、人事部のエースである二渡さんがかっこいい。良くも悪くもこの人が締めてくれるのです。

帯に「新しい警察小説!」と書いてありましたが、ほんとに警察小説読まないので、比較ができません。でも、普通のとは違う面白さがあるのだと思います。

失踪したお手柄婦警さんは「顔」にも出てくる人だと思うので、次に読むのは「顔」にしたいと思います。