神様ゲーム/麻耶雄嵩


神様ゲーム (ミステリーランド)

神様ゲーム (ミステリーランド)


ミステリーランドシリーズ。確かに本の装丁は子供に合わせてあるのだけれど、このシリーズの真の目的が子供にトラウマ埋めつけることに思えるのはなぜですか。
子供を持っても、この本を読ませたくなんかないよ。




さて、この本、あちこちで「ミステリー」として評判が良いんですね。子供に勧められる本じゃないけど、話は面白いので。
あらすじとしては、主人公の一緒にトイレ掃除をする鈴木一郎は「神様」です。主人公は深く肯定もしないけれど、否定もしません。この二人の会話は、淡々と進みます。
主人公は少年探偵団に所属し、近所で起きた猫連続殺しの犯人探しを一応してます。
途中までは、神様の不思議さも相成って、暗くもなく明るくも無い不思議な雰囲気をかもし出しているんですが、後半になるにつれ、事態はおかしな方向に…。
「神様」が天誅を使い出したら、もう止まりません。
頭の中に「子供へ向けた本」という先入観があるためもあるとは思うのですが、久しぶりに衝撃的なラストでございました。
というか、後半は衝撃的過ぎます。
推理におかしな穴も空いてないし、多少入り込んでいながらもすぐに理解できる、丁度いい難しさの謎ではあるんです。うん、そこらへんは良いんです。
でも、子供に読ませたくないですよ、グロテスクすぎますよ。少年探偵団イェイ、の雰囲気をもう少しはかもし出しましょうよ。
いや、話は面白かったです。ミステリーより、ホラーに近い気もしますが、トリックもしっかりしてるし、そういや、久しぶりに推理もの読みました。そのせいもあるかもしれませんが、楽しかったです。事態が起こった後の推理なので結局「探偵」は居ないのだけれど、気になりません。むしろ、そんなこと、気にできません。完成度としては、かなり高いんじゃないかな、と思います。
なので、お願いです。こういう本は、普通のハードカバーで出して下さい。
いえ、子供が選んで読む分にはいいんですけど、親が間違って選んでしまったら考えてしまうと…。トラウマが残る可能性が高そうなので、やっぱり普通のハードカバーがいいです。
そしたら、何の文句もないですよ。



まったく関係ないけれど、ここの存在が姉にバレた気がする今日この頃…。別に構やしないけれど、この微妙な気分はなんですか。