お知らせ、改め、簡易感想


えぇっと…随分とお久しぶりでございます。

5/15追記

簡易感想として

GOSICK―ゴシック
GOSICK〈2〉ゴシック・その罪は名もなき
少女には向かない職業
ブルースカイ
七姫幻想
娼年
ピーターパン・エンドロール
ホテルカクタス
博士の愛した数式 を、この記事に書きました。



何をしていたかと言いますと、ごく単純にネットが繋がっていなかったのです。でも、やっと繋がりましたよっ。ネットを繋ぐって、案外に大変なんですね。
で、その間にも本は読んでいるので、暫くはその感想を書くことに集中しようかな、と思います。いくつか手元に本がないので、諦める場合もあるかもしれませんが…。
一応、お休み期間中に読んだ本の一覧を、自戒の意味で載せておきます。感想書いたら、二重線なりを引いてく予定。放置しないよう、気をつけます。

5/15追記。

って、
言ったくせに、放置した私をお許しください。一本ずつ記事を書くのは諦めましたので、ひと言感想で。


GOSICK―ゴシック (富士見ミステリー文庫)

GOSICK―ゴシック (富士見ミステリー文庫)

ひと言で言います。大好きですっ!あらすじは置いといて、表紙の二人が主役。この、女の子のほうが、私のもろツボです。探偵役なのですが「高利貸しからただで金を借りてるようなものだ」と言われる程の、推理はしても言語化をあまりしない、けど、少年には何故だか結構言語化してくれる。そんな二人がとある船に乗ったことから、話はスタートします。今回の話は、船の密室もの、という私のどちらかという苦手な分野だったのですが、主役が子供だからか、えらくすんなり世界に入れて、一気に読んでしまいました。雰囲気といい、最後のシーンの鮮烈さといい、素敵です。あぁいう密室ものなら、大歓迎です。登場人物たちのキャラも立っていますし、話の流れもすんなりしてます。読んだ次の日には、本屋に走っておりましたよ。



で、上のシリーズの第二弾。今回は閉鎖的な村へと行くお話しなのですが、えぇっと、変わらず大好きです。お祭りの描写が素敵で、もう、幾ら狙ってるとわかっていても、女の子(ヴィクトリカ)の魅力にメロメロです。あ、主人公の日本人の少年のかなり素敵ですよ。ただ、この話は舞台が第一次世界大戦が終わったところなので……二人の関係がこれからどうなっていくのか、ものすんごく、不安と同時に引きつけられます。話の筋も面白いですよ。閉鎖的な村の雰囲気が何とも言えず出ています。私にとっては、印象深い犯人でした。



少女には向かない職業 (ミステリ・フロンティア)

少女には向かない職業 (ミステリ・フロンティア)

そろそろお気づきかと思いますが、ネットが繋がっていない間中、桜庭一樹さんにはまってたんです。著者さんの中でも、かなり評判のいい一冊なので、読もう読もうと思っていたのですが…。文体が軽いことにまずビックリでした。てっきりもっと暗くて、重くて、字びっしりな話なのかと思い込んでいたのです。主人公は父親から家庭内暴力を受けている女子高生。この子の一人称ですべては語られます。何というか…女子高生でした。自転車に乗っている描写とか、制服をパタパタする様子とか、ひしひしと女子高生らしさが伝わってくる。話の筋は殺人をすることなのですが、文体が軽いので、結構さくさく読めました。けれど、時間が経って思い返してみると、かなり味わい深いです。さくっ、と読もうと思えば読めてしまうけれども、何だか暫く経った今現在、読み返してみたくなっています。もう一度、しっかり読みたいなぁ、と思える一冊です。



ブルースカイ (ハヤカワ文庫 JA)

ブルースカイ (ハヤカワ文庫 JA)

青一色の表紙が印象的な一冊。話は三つから成り立っていて、大体、過去、未来、現在、の順で進んでいきます。一番最初の過去の話が一番好きですね。過去だからかGOSICKに雰囲気が似ています。魔女狩りの話なのですが、美人さんが出てきて、その人が鮮烈な印象を残してくれます。終わり方も、一番好き。そして、未来は、正に未来。時々よくわからん言語で喋られたので、ちょっと困惑しました。出てくる黒髪少女が一番好き…かな。「ブルースカイ」がかっこいいです。いえ、本人はいつものつもりなのでしょうが。で、最後の現在で、話は繋がります。えぇっと…ネタバレになるので黙りますが、ビックリしました。文体が一気に変わります。本当の「ブルースカイ」って何だったんだろうなぁ。終わり方が、好き嫌いが分かれそうっちゃ分かれそうです。私は、最後の話の終わり方は、あんまり歓迎できませんでした。だって…悲しいんですもん。ちょっと、全体的に癖があるので、人に一番には勧めませんなぁ。


七姫幻想

七姫幻想

「れんげ野原のまんなかで」の作者さん。ずーっと、読みたかったんです。個人的に、現在ものより、こういうのをいっぱい書いて欲しいですね。話のあらすじは置いといて、和風で素敵です。七つの短編で構成されているのですが、少しずつ時列系な繋がりがあったりして、まとまりがあります。ただ、和歌の知識と時代の知識が欠落している私は、時々辞書を引きながら読みました。あの、判らない単語を一々気にすると、進めなくなります。でも、その分、雰囲気や独特な文体が、本当っに、素敵なんですってっ。ただ、本当に話を理解できたのか、と言われると、たぶん、出来てません。なので、いつかリベンジ。じっくりじっくり、一日一編読んでいきたい感じの本です。


娼年 (集英社文庫)

娼年 (集英社文庫)

えぇっと、あらすじはしょって、一言だけ。この作者さんは、本当に、影で生き生きと生きる人が好きだなぁ、と。ちょっとバタバタしている時に読んだので、本当に感想としてはあてにならんのですが、とりあえず、人の多いところで読むと、ちょっと気まずい思いを味わえます。色々な女性(たまに男性もいますが)と関わっていきますが、その多様さはなかなか面白いです。後、同僚の人の変態さ加減(褒めてます)に引きつけられました。ただ、やっぱり最後の感想としては、一番上。…好きだなぁ。そういう意味では、オチは読めてしまいます。


ピーターパン・エンドロール

ピーターパン・エンドロール

てっきり単行本かと思っていたのですが、文庫本でした。私は何故か、この作者さんに対しての勘違いをよくします。この話は時列系的には「ちーちゃんは悠久の向こう」と時と場所を同じくしています。もう少し「ちーちゃん」の登場人物を頭の中で整理しとけば、もっと楽しめたかな。流れは、大人になった人が高校時代を振り返る、な感じです。えーっと、とりあえず、本屋で見かけたら、1ページ読んでみてください。独特な文章してます。何というか…客観性もないし、かといって読みやすいわけじゃないし、あの…伝わるかわかりませんが、誰にも見せない自分の日記みたいです。…正直言うと、読み進めるの、結構大変でした。風景描写もあまりないせいか、場面を思い浮かべるのも大変で…。主人公、自分のことで精一杯です。ミステリーでもないしなぁ。ただ、「ちーちゃん」で見せた不思議な友情の正体が、わかります。あの二人の関係が気になった方、少しの覚悟があれば、読んだほうが面白いですよ。





ホテルカクタス (集英社文庫)

ホテルカクタス (集英社文庫)

今の私の寝る前の一冊。実は、最初に見た時にぱらぱらと捲って、即効拒否反応を起こした本です。だって、登場人物が「きゅうり」と「数字の2」と「帽子」ですよ。あだ名とかじゃなくて、本当に「きゅうり」は「きゅうり」なんですよ。この世界についていける気がしなくて、食わず嫌いをしていたのですが、読んでみたら、あら意外、大好きになりました。最初は確かに頭を悩ませましたが、慣れてしまえば気にならない。すっかり感情移入が出来てしまいます。私は「数字の2」に一番感情移入。何となく、自分に似ている気が…。馬券を買う場面があるのですが「2だから、2番の馬しか買えない」的なことを言うのです。その気持ち、何となく、わかる。勿論、「帽子」も「きゅうり」も良いです。たぶん、性格的には「帽子」が一番好き。いい悪いは置いといて、しっかり終わってもいる。物悲しかったですが。この時の「帽子」と「猫」がもうっ……。ちなみにこの本、普通の本より固いです。絵がセットになっているからのですが、この絵もしみじみ見ていくと、想像力が湧いていいのです。江國香織さんの世界についていけるかにかかるのでしょうが、ちまっと、僅かでも時間が空いたときに読むと、明るい話ばかりでないのに、不思議と、心が休まります。



博士の愛した数式 (新潮文庫)

博士の愛した数式 (新潮文庫)


かなり有名な一冊。博士、素敵っ!もう、一番最初にそう感じます。素敵、偏屈だけど、子供に対しての真っ直ぐな姿勢だけが変わらないのが、凄いです。そして、失礼ながら、可愛い。ものすんごく、可愛い。私の中での博士は私の大好きな寺尾さんで固定されているので、もう、ダブル効果で嬉しい限り。あの「忘れなかっただろう」と胸を張られた時なんて…もう、言葉にならない。印象的だったのが、博士に対してひどいことをしてしまった時「大丈夫、明日になったら忘れてるから」とのセリフ。これだけ取り出してみるとひどいセリフに聞こえるかもしれませんが、こういう付き合い方を出来てしまう家政婦さんの方が、実はすごいのかも…。あの、たぶん、色々な人が熱い感想文を書いていると思うので、詳しいことははしょります。でも、博士はものすんごく素敵です。胸を張ってお勧めできる一冊です。

以上。