アルテミス・ファウル-オパールの策略-/オーエン コルファー



アルテミスファイル第四作目。えぇっと……一作すっ飛ばしましたね。記憶が父親の話で終わっているもの。大丈夫です。話はつながります。伏線を見る限り、ちょっともったいないことをしたかな、とも思いますが。




少年でありながら大悪党の「アルテミス」と地下に住む妖精の戦いが大体のシリーズの流れ。今回はその妖精の一人「ショート大尉」がいろいろあって冤罪を着せられた挙句、いろいろあってアルテミスに助けを求めるところから話はスタートします。そしてその裏には脱獄犯「オパール」の策略が……。

ふつうに楽しいなぁ、というのが感想。アルテミスが悪党だった頃も好きだったのですが、まぁ、人情味が出てきてもいっか。な感じ。明らかに混乱する事体でも冷静に混乱する彼が好きです。そして、策略を張り巡らせる彼がいい。やっぱり危機的状況になってからの大逆転劇の爽快さがいい。ついでに嫌味な悪役の嫌味っぷりがさらにアップしてる。おなじみの方々が登場するのも心躍る。アルテミスはやっぱりアルテミスです。下準備をしているあたりが彼らしい。ちょっと最初の展開から最後までひとつの期待をしていたのですが………んー、そう……だよなぁ。ちょいっと涙の要素が入っています。そうだよ………なぁ。期待があった分だけじわじわ来るな。

この安定感はさすがです。