水晶内制度/笙野頼子


水晶内制度

水晶内制度


さて、チグリスとユーフラテスに衝撃を受けて、「SFが読みたい!」という本を手に入れました。その中で、私が気に入りそうなあらすじだったので、借りて来た本です。
初めて読む作家さんですよ。




さて、どうしよう。
読みながら私はずっと首を傾げていました。柘榴的散り咲きのカテゴリーを見ればわかるとおり、私はSF超初心者です。
なので、この話がSFというものの王道なのか、異端なのかさえ、判断ができません。
ただ、この話が、私にとって恐ろしく難解だったのは確かです。
非難するわけじゃないんですよ。むしろ、その非難の糸口さえもわからないのです。
筋としては、女性社会…あぁ、説明が難しいのですが、バッサリ言えば、女性の国に入国した誰かの話です。
第一章は、その誰かのわけのわからない状況から始まります。えぇ、すべてがわけがわかりません。で、読み進めるうちに、その国についての色々がわかり(何度も説明が繰り返されるので、何とかですが、それは理解できました)入国した人が、作家であることもわかります。で、その国の神話を書くことになります。
…認めます。私はバカです。だって、意味がわからないんです。
日本神話の知識がものすっごく無いせいか、頭がついていけないんです。
この話、日常というものがありません。誰かと立ち話をする情景とか、眠りに入る前のうつらうつらの感じとか、些細な日常がまったく描写されないんです。
一人称ですから、そういう書き方が出来ているのです。
さて、私がここまで首をかしげている理由として、↑でも言っている通り、日常のストーリーがないからだと思われます。それは何だ、と聞かれても困るのですが、日常で流れていくストーリーとしか言えません。
「SFが読みたい!」の書評では、何かを鋭く批判した話なそうなのですが…ごめんなさい、それすら私にはわかりません。
特殊な設定なのはわかります。ただ、私はそれが確実にストーリーに生かされてないと、その必然性がわからないのです。なので、私はやっぱり、日常で流れ変化していくストーリーが好きな人なんだなぁ、とは思います。
特殊な設定があって、独特すぎるほどの文体で描かれている話です。なので、少し立ち読みした方が良いかと思われます。
嫌いなわけじゃないです、苦手なわけでもないんです。ただ、私には理解ができない話なんですよ…。
情けないので、この本の題名覚えておいて、何十年経った後に、リベンジでもしようかと思います。
あ、句読点が少ない書き方なので、文章は自分で区切りを入れながら読んだほうがきっといいですよ。